ベルリンシステムの作り方/5

海水

海水には、海水をそのまま海から持ってくる天然海水と、市販の
"海水の素"を水に溶いて使用する人工海水の二種類があります。
単純に考えて、人工海水より天然海水の方が、成分的にみて良いのは
明らかですが、天然海水にはいくつかの欠点もあります。
沖合のホントのサンゴ礁の海水なら大丈夫だと思いますが、近海の
海水などは、生活排水や工業排水により汚染されていたり、雑菌が
繁殖している可能性があります。仮にサンゴ礁の海水を運搬するにしても、
かなりコストがかかりますし、時間がかかればフレッシュではなくなります。
安全性やコスト面、いつも同じ成分の海水が使用できる点で、人工海水を
使用した方が無難です。人工海水も各社から様々なものが発売されており
中には無脊椎動物には使えないものもあります。値段もいろいろで、
高いものはそれなりにいいものだと思います。安い海水でもサンゴは
十分に飼うことは出来ますが、許せる範囲でできるだけ良いものを使ったほうが
サンゴのポリプの開きも違うようです。
天然海水も、新鮮で状態のよい海水が入手できるなら使ってもよいでしょう。
黒潮海域まで汲みに行った海水を販売するショップもあります。

天然海水の代表的な成分(単位:g/1立方メートルあたり)
O/酸素 968570.058 Sr/ストロンチウム 9.045 In/インジウム 0.023
H/水素 122120.921 B/ホウ素 5.422 Zn/亜鉛 0.011
Cl/塩素 21473.129 Si/珪素 3.390 Fe/鉄 0.011
Na/ナトリウム 11876.200 F/フッ素 1.470 Al/アルミニウム 0.011
Mg/マグネシウム 1469.530 Ar/アルゴン 0.678 Mo/モリブデン 0.011
S/硫黄 1017.274 N/窒素 0.564 Ba/バリウム 0.007
Ca/カルシウム 451.056 Li/リチウム 0.226 Pb/鉛 0.003
K/カリウム 429.463 Rb/ルビジウム 0.136 Cu/銅 0.003
Br/臭素 73.417 P/リン 0.079 As/ヒ素 0.003
C/炭素 31.670 I/ヨウ素 0.056 Pa/プロトアクチニウム 0.003

*値は、資料によって誤差があります。採取場所にもよるでしょう。

銘柄別人工海水中の主な元素(jpeg画像、ちょっと重いです。)
これは、バイオシーの箱の中に同梱されている資料です。

浄水器

人工海水を溶くときの水は、純水を使用したほうが良いです。海水の溶けも良いですし、
サンゴに不必要な成分を持ち込まずにすみます。ベルリンシステムでは、カルクワッサー
(水酸化カルシウム溶液)でカルシウム補給を行うキーパーが多いですが、その場合も
蒸留水で溶かす必要があります。浄水器は、RO浄水器(逆浸透膜浄水)、イオン交換式
などがありますが、RO式は消耗品の交換時期が長いかわりに交換品が高価、イオン交換式
はその逆です。コスト的にはROの方が安いと思います。家庭用の浄水器は、塩素やトリハロメタン
などを除去するだけで、蒸留水は作れません。
ROやイオン交換樹脂の浄水器は、3倍ほどの捨て水が出ます。1Lの純水を作るのに、4Lの水道水
が必要です。
RO、DI(イオン交換式)双方を通して作る浄水器がありますのでこれを使用するのがベストです。
サンゴに害のあるリンや、コケの原因となるケイ素がほとんど取れます。

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